基本情報技術者試験の上位互換とされる国家資格の”応用情報技術者試験”。
基本情報に合格して「次は応用情報を受けたいな」と思っている方や、
基本情報は持ってないけど応用情報が気になっている方もいるのではないでしょうか。
「基本情報と同じ勉強方法で大丈夫かな?」
「プログラミング問題がない応用情報が気になってるけど実際どうなの?」
本記事では、こういったお悩みに答えつつ、
筆者がIT未経験から独学で応用情報技術者試験に合格した勉強方法を解説します。
難しいことはなにもやっていないのでぜひ参考にしてくださいね!
- IT未経験から新卒でITベンチャーに就職
- 入社1年目の秋にたった100時間の勉強で、基本情報技術者試験に合格(平成30年秋期)
- 入社3年目の秋にたった65時間の勉強で、応用上情報技術者試験に合格(令和2年度)
基本情報に合格した時の勉強情報はこちらで解説しています。
出題概要 ~敵を知る~
出題内容
出題範囲は基本情報と同様、テクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ(戦略)系と呼ばれる3つの分野で構成されています。
出題形式 | 問題形式 | 問題数 | |
---|---|---|---|
午前問題 | 四肢択一式(マークシート) | 小問形式 | 80問 |
午後問題 | 記述式 | 長文形式 | 11問中5問解答(選択問題) |
基本情報を勉強したことがある人であれば、同じ範囲を更に深く勉強するだけなので、
抵抗なく勉強が進められると思います!
午前問題
それぞれの分野の出題数は以下のとおりです。
こちらも基本情報と全く同じで、出題割合が多いテクノロジ分野を中心に勉強を進めましょう。
分野 | 出題数 |
---|---|
テクノロジ系 | 50問程度 |
マネジメント系 | 10問程度 |
ストラテジ系 | 20問程度 |
午後問題
午後の出題内容は基本情報と比べると少し変わっています。
必須問題が「情報セキュリティ」の一つだけになり、
基本情報では必須だった「データ構造及びアルゴリズム」の問題が選択になっています。
IT未経験でプログラミングが分からない方には朗報ですね!
問題番号 | 分野 | 出題数 |
---|---|---|
問1 | 情報セキュリティ | 1問。必須問題 |
問2~11 | 経営戦略、情報戦略、戦略立案・コンサルティング技法、システムアーキテクチャ、ネットワーク、データベース、組込みシステム開発、プログラミング(アルゴリズム)、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、システム監査 | 10問。 そのうち、4問を選択して解答 |
但し、基本情報と大きく違うことは、問題形式が記述式になったことです。
これが応用情報の一番のネックな部分で、分からなくてもとりあえず解答出来る選択問題とは違い、
限られた時間の中で長々しい問題を理解した上で自分の持っている知識の中から解答を探し出さなければなりません。
用語を覚えるだけの浅い知識ではなく、全体を俯瞰して理解できているかが重要となります。
合格率と難易度:合格率は20%前後、基本情報に比べると圧倒的に難化
二人に一人が合格している基本情報に比べると半分以下の合格率です。
この数字だけを見ても難しい試験であることが分かりますね。
出題範囲は変わらないのに、どうしてこんなに難しいんだろう?
応用情報の難しさはやはり午後の記述問題にあると思います。
上辺だけの知識だと全然戦えないので午後に向けたしっかりとした対策が必要です。
そして2021年10月現在、応用情報はCBT形式での受験を行っていないため、
丸一日試験会場に箱詰めされて全5時間にわたる試験を受けなければなりません。
なにかの拷問ですかね(笑)
当日は集中してるのであっという間でしたが、正直かなり疲れました…
試験日は事前に決まっていて、
CBTのように「まだ合格できなさそうだから延期延期!」みたいな感じで試験日をずらしたりすることは出来ないので、
計画的に勉強して、受験日当日の0次試験:起床の部を突破し、拷問に耐えられしもののみが合格できます。
こういうと「え、めっちゃ大変そう受かる気しない…」と思うかもしれませんが、
実際には出来て当たり前のことしか言っていないです。(笑)
ちゃんと計画性を持って正しい方向で勉強をすれば合格できるので安心してください。
なんて偉そうなこと言っていますが、
筆者も一度0次試験の起床の部で不合格だったことがあります…(笑)
要は、やる気ですね!(試験自体が特別難しいわけではないので)
合格ラインはどのくらい?:午前・午後ともに60点以上
こちらも基本情報と同じく、午前と午後でそれぞれ60点以上で合格となります。
(どちらか一つでも60点以下なら不合格)
大事なことは、見たことある・解いたことある問題で失点しないことです。
沢山勉強していても、「え、なにこれ全然初見なんですけど?」って問題が出てきます。
筆者はかつて基本情報を受けた時にこちらの問題が出て思考停止しました。
えっ……なんで電池の話?もはや何の分野の問題かもわからない…(笑)
謎すぎて、時止まりましたね…幸い情報ではなく化学の知識で乗り切りましたが(笑)
筆者が勉強不足だっただけかもしれませんが、
どれだけ過去問を解いてどれだけ勉強していても初見さんは現れます。
合格することが目的であれば、高得点を取ることに注力しなくてよいので、
一度でも見たことのある問題を確実に正解できるように勉強を進めてください。
そうすれば合格の60点は手の届くラインになります。
勉強時間はどれくらい必要?:目安は200~300時間
筆者の場合は過去に基本情報を受けたことがあったので、約65時間の勉強で合格することが出来ました。
基本情報の時は100時間程勉強していたので、合わせるとざっと200時間の勉強が最低ラインかと思います。
ですが、午後試験の対策時間があまり確保できず67%くらいの正答率での合格だったので、
プラス50~100時間を見積もっておけば合格圏内の成績に入れると思います。
だらだら勉強しても集中力が続かないので、
受験日の3~4ヶ月前から勉強するのがおすすめです。
勉強方法:【結論】とにかく過去問を解きまくる!!(基本情報に同じ)
具体的な勉強方法を4ステップでご紹介します。
ステップ1:参考書を1周読んで概要を頭に入れる
正直筆者は、応用情報に向けて新たに参考書などは買わず、
基本情報の時に使った超初心者向けの可愛い参考書のみを使って合格しました。
参考書を買わなかった理由は以下の4つです。
- 書店に行ってはみたが、気に入る参考書が見つからなかった
- 過去問ならネットで見れる
- 基本の参考書で補えるとどっかのネット記事で見た(出題範囲も一緒だし)
- 節約(出し惜しむところ間違ってる)
筆者はやっぱり、基本情報技術者試験の時に買った「かんたん合格 基本情報技術者教科書」がお気に入りでした(笑)
あくまでも参考書は最初から最後まで読み倒すものではなく、
基礎を振り返りたいときに知りたいところだけ読む辞書代わりに使っていたので、
教科書的な全体を網羅できる参考書1冊を持っていてれば十分だと思います。
もうこれだけを伝えたいくらいなのですが、過去問を解くことが一番大事なので、
参考書を読むことより過去問を一問でも多く説くことを優先させてください。
ステップ2:概要をインプットしたら、午前の過去問を解きまくる!!
じゃあ、過去問を解くのはどうやってやるの?参考書はいらないの?
結論、このサイトで過去問を解けるので参考書は買わなくても大丈夫です。
応用情報技術者試験ドットコムで過去問を解きまくってください。
応用情報技術者試験ドットコム
https://www.ap-siken.com/
もうこのサイトにはどれだけお世話になったことか…
過去問が無料で解ける上に、過去問道場という機能を使うと成績レポートを自動で作ってくれます。
- 自分の現時点での正答率が一目でわかる
- 分野別でも正答率が出るので、苦手な分野に絞って勉強すればさらに効果的
- 正解だったか不正解だったかが一覧で見れちゃう
自分が解いた分の成績レポートがこんなに詳細にみれちゃいます。
午前の問題の7割は過去問からの流用なので、まずは過去問を解きまくって合格ラインの6割の正答率を目指しましょう!
過去問道場はユーザー登録をしないと、成績が残らないので忘れずに登録・ログインをして使用しましょう!
(ログインID/パスワードを入力するだけ!10秒くらいで登録できます。)
ステップ3:スマホアプリで暗記カードを作成して用語とその意味を覚える
応用情報のポイントは、午後の記述式の問題で解答が書けるようになることです。
今まで選択肢にあって選ぶだけだった単語を記憶の中から呼び起こして自力で書けるようにならなければなりません。
そこでおすすめなのが「応用情報技術者暗記カード+過去問徹底対策」というアプリです。
過去問を解いていく中でなかなか覚えられない単語とか、ありますよね。
そんな時にこちらのアプリを使って単語をサクサク登録して、通勤時間などのスキマ時間に勉強すると良いです。
例えば…苦手な問題だけをピックアップして覚えたい場合 → 赤いアイコンだけ活性化させるなど
基本情報では正直うろ覚えでもいいのですが、
応用情報では記述の可能性があるので単語の一つ一つもしっかりと定着させましょう!
ステップ4:午後の選択問題は極力分野を絞らずまんべんなく勉強する
午後の選択問題は極力分野を絞らずまんべんなく勉強するのをおすすめします。
理由はその年によって分野ごとの難易度が変わるからです。
筆者は比較的IT知識よりも国語の読解能力で解ける「システム監査」を選択すると決めて試験を受けましたが、
過去問で高得点を取れていたにもかかわらず、本番の問題は半分以上の解答が分かりませんでした。
もしそうなった場合に、他の分野の対策を一切していないと一気に点数が取れなくなります。
(自分が力を入れて勉強した分野が難しくて解けないということは、他の分野のどれかが比較的易しいはずです)
なので、理想としては得意な分野を絞って選択するのではなく、
全ての分野を見渡して一番高得点をとれそうな問題を選択するのが良いです。
出来るだけ山を張るような賭けはせずに、勉強時間を確保してまんべんなく勉強しましょう。
まとめ:過去問サイトとスマホアプリを使って効率的に勉強しましょう!
以上、応用情報技術者試験の勉強方法でした!
合格率20%前後と低めではあるので難しいのかな?と思われがちですが、
出題範囲は基本情報技術者試験と変わらないため、
ちゃんと内容を理解して一つ一つの問題を消化していけば応用力がついて午後の記述式問題にも対応できるようになります。
過去問サイトとスマホアプリを併用して効率的に勉強し、是非合格目指して頑張りましょう!
コメント